一貧食堂繁盛記

一貧食堂繁盛記

 

藤坂はテレビの「オモウ〇い店」が大好きだった。
それが全てのきっかけだったのかもしれない。

藤坂は「オモウ〇い店」の最新エピソード見て思った。

自分ならどんな店やるかなあ?と
料理の技術でウマくはできないけど、安くて面白い店ならできるんじゃないかなーと。

藤坂という人間はバカで狂っていた。
妄想が加速する。

店名、何にすればいいんじゃろ? なんかなー、本当に金無い人の味方になりたいなーと藤坂は思案する。

、、、って、はい☆バカしかこんなん思わんよね。

普通の店名にすれば普通に金持ってる人が来るだろうしなー。
結果として普通は「満腹」とか食べた人が幸せになりそうな店名を全却下。
うんうんと頭を捻る。貧乏な人の店に、あ、「貧」を入れたらいいんじゃね?
というわけで店名を「一貧食堂」とした。
藤坂は本当に貧乏な人の力になりたかったのである。

でもリアルでは単なる貧乏人の藤坂で、その事実にがっくーんとする。

しかし。

この妄想が本当になるゲームがあるとしたら。

 

 


そのゲームの名は「電網適応アイドレス」

 

 

藤坂はレンジャー藩国に身を置いている。
リアルでは貧乏人かもしれないがアイドレスでは違う。顔はちょっとどうにもならなかったが言語障害がちょっと緩和されている。

 

店名は決まった。
店舗は近々商売を辞めるという老人夫婦が営む飲食店を借りる事となった。安上りで済んだ。ちょいレトロなのがいい。老人夫婦は良い人でめっちゃ緩い長期ローンで借りる事となった。

 

味はどうしよ? 普通に売ってる醤油とかじゃ芸が無いし。
あ、そういやリアル藤坂の家では醤油屋?から醤油買ってきて使ってるんすよ。ちょい甘いの。
というわけで藤坂はネット検索し、特別なおいしい醤油と特別な岩塩、本当のみりん、おいしい日本酒を調達した。
料理に使う調味料は少しだし、まあいいか。そんな高いもんじゃないしね。

まずは試作してみよ、とドラッグストアで買ってきた安い豚肉のショウガ焼きをその調味料で作ってみて食べてみた。一口食べる。

 

、、、なにこれ、うめえ!!!!

 

藤坂は驚いた。調味料だけでこんな変わるのか!?

そして、イケる、と確信した。


注文方法はタッチパネルを採用した。藤坂がリアル会話苦手なためである。すき〇の注文方法ラブ。
それにキーボード付けてディスコードでリアル会話が苦手な藤坂とコミュニケーションとれるようにした。
みんな知っての通り、藤坂はディスコードではしゃぐ人間である。


メニューは以下の通り。

まずはネギ塩パスタ。ネギをごま油で炒め、塩をひとつまみし、ほんだしと醤油で味付け、パスタと合える。ちなみに藤坂の母親の実家はネギ農家で甘くて柔らくておいしいネギがタダ同然で手に入る。

次にみんな大好き鳥のから揚げ。普通のから揚げじゃ物足りんからでっかくして、味はほんだしと塩と片栗粉のみである。ちなみに鳥の下処理として1時間ほど塩と砂糖を加えた水に付けてプリップリにしてある。なーんか近くにフランチャイズ弁当屋があって生意気にも良い値段するんでそこより安く。

次に漬物。藤坂には大好きな漬物がある。それはミョウガの甘酢漬けである。それにワサビを乗せて食う。これがうまい!というわけでミョウガを大量に仕入れしミョウガの甘酢漬けを作った。ちなみにこのミョウガの甘酢漬け、元はかっしー(ツアーズの同行者)の好物で藤坂の家で作ったところ大ウケな一品である。

次にカレー。普通のカレーはありきたりなんで大量の玉ねぎを炒めて大量の豚小間を入れただけの本当に男の料理!っていうものを作る事にした。安価で提供できる。トッピングで、、、ハンバーグとか餃子とかどうじゃろか?子供舌だし、それに餃子カレーって見ないし。あ、それにカツカレーも良いよね。

次に油揚げの照り焼き丼。藤坂がこよなく愛する食べ物である。安い油揚げをみりん、砂糖、本物の醤油で煮つけてごはんにドーン!安い!これなら金無い奴も来るだろ。

次は、、、藤坂の大好物の豚の角煮である。でっかい圧力鍋で仕込む。特別な醤油使ってるのでうまいことうまいこと。豚肉ブロック安いし。

飲み物も必要だよなーと、藤坂は考える。藤坂は昔酒飲みだった。そんで飲みまくった結果、アル中となりついでに膵炎となり入院、現在断酒中である。そんな藤坂の飲み方はビールにアイスクリームを乗せるという、名前を付けるとしたらコーラフロートならぬビールフロート。これにしよう。ノンアルビールバージョンも用意(現在藤坂はこの飲み方にハマっている)。名前なんにするかねえ。覚えやすい方がいいなと考え、みんなビール飲んだ時「カーッ!」というじゃん? だから「カー(Kah)」した。(日本人が車のカーを発音するとKahになるらしいっすね)もちろん普通のジュースとかも販売するのだが値段がおかしい。普通飲食店のジュースは150円~250円くらいだが50円相当と安すぎるのである。ドリンクバーかよ。コーヒーも売ろうかと思ってたらコーヒー専門店が一貧食堂のすぐそばにあるので諦めた。餅は餅屋だし。

夜も営業するので酒飲みのためのつまみも必要だよなーということでお酒に合うアテを作る。ネギは大量にあるんでそれ関連かなあ、とトンカツ用の豚肉をちょうどいい細切りにしてネギと炒めたものを出すことにした。あとはタケノ○の里のブランデー漬けかなあ?あ、料理で使ってるうまい日本酒あったんでアドリブで何とかなるだろ。

他にメニュー作ろうかと思ったが藤坂一人とあとは酒野つまみちゃん(10歳)である。手が回らないのでこれで行く事にした。

それでチラシを作って各家庭に投下。それで営業を始める事となった。

チラシにはこう書いてある「毎日の料理ってめんどくないっすか?それに安い方がいいし。というわけで、しゃくれタラコの藤坂の一貧食堂をよろしく!」

最初の最初だしお客さん来ないだろうなーと思ってたら、新しい店という事とチラシに書いてあるメニューの価格の安さでお客さんが来た。あれびっくり。
というか最初の最初でつまづくとお客さん寄ってこないという事を藤坂はリアル山形の飲食店を見て知っている。

お客さんの傾向としては何故か大学生が多い。あ、金無いし学校近いからか。
それで数日営業していたら、なんだかひっきり無しにお客さんが来るのである。

それでちょっと仕掛けてみた。安いという事で家族で来た子供のお客さんに「今日良い事あった?嫌な事あった?」と聞いて、なにかあったらタコさんウィンナーをおまけに付けたのである。当然子供は大喜び。

それを横目に見ていた大学生が「俺もおまけ欲しい」とポツリ。しょうがないので同じ事聞いておまけしてやった。
これが大ウケである。リピーター大増殖。


そんな感じで日々が回っていた。まだ1カ月も過ぎていない。


ある日の営業中の事である。お客さんは子供とその母親だった。そしてカレーを一つだけ頼んだ。子供は普通盛り、母親は何も頼んでいない。

、、、ん? 何かおかしい。藤坂の直感が働く。それでわざと親子の近くに寄り会話を聞いてみた。そしたら母親が申し訳無さそうに「誕生日、ケーキ買ってあげられなくてごめんね」という母親の泣きそうな声が聞こえてきた。

藤坂は即断即決な所がある。

「誕生日? なら僕がバースデーケーキ持ってくよ? タダで。ウチ、店やってて余裕あるんでケーキくらい余裕っすよー」

子供の母親は滅茶苦茶驚いて、そして泣いた。


思えばこれが全ての始まりだった。


その子供の誕生日の日に手作りケーキを持って行ったのである。ケーキはドラッグストアで売ってる半円形のイチゴスポンジ(藤坂はそういう凝ったやつ作れないし基本は不器用)に生クリーム、それにイチゴをデコレーションで安く済ませた。それでサンタクロースの恰好をして出向いたのである。

「やあ!サンタだよ!クリスマスじゃないから暇で暇で来ちゃった☆誕生日おめ!」

そうしたら子供は大はしゃぎ。あ、こんな喜ばれる事なん? そして母親はまた泣いてるし。ちょいと母親に話を聞いてみたらお金が無くて自殺というか心中を考えていたらしい。あっぶね!あっぶねえよ!良かったー!!

「じゃあ毎年バースデーケーキ届けにくるんで覚悟しろ!、、、これで一年間頑張れる?」と藤坂は言った。母親はありがとうございます頑張れますと大号泣である。

んー、まあこの子供さん一人だけだしいいかな☆

それが間違いだった。数日後、お金が無い親が5人ほど一貧食堂に来て「ウチにもバースデーケーキをお願いできませんか?」という依頼が来たのである。なんじゃらほい?と話を聞いたら、バースデーケーキを届けた子供が学校で藤坂がサンタの恰好をしてバースデーケーキを届けに来たという話を嬉しそうにして広まったらしい。はー!そんなんになってたのか!

藤坂は祝い事が大好きな人間である。過去いじめられたのも関係がある。人って優しくないといけないよね。

で、祝いまくった。お金が無い親子はタダで、お金ある人は有料で。商売だし。


これが更なる騒動を巻き起こす事になる。


これでもかっていうくらいに次々に誕生日祝い依頼が舞い込んできたのである。


後に子供たちの間で広まる噂にこんなのがある。

 

 


「サンタって実は、、、ふーなんだぜ?」

 

 


この噂を知った藤坂の顔は言うまでもない。

 

 

ところ変わって。2か月目。

 

 

藤坂も人間である。当然毎食の食事はする。で、ちょっと考えてみんなの毎食をついでに作ろう。大量に仕入れるから材料費浮くし。で、ちょっと何か仕掛けられないかなーと考えて、あ、つまちゃんにやらせようと至った。

酒野つまみは幼いながらも事務所付きVtuber兼youtuberである。これを営業に使う事にした。あさかつ、ひるかつ、よるかつの短い配信で「今日のふーの飯は〇〇だよー!20名限定で一緒に食べよう?」と呼びかけたのである。サイト予約先着制である。予約は秒で埋まった。大半が酒野つまみ目当てである。

試しにタッチパネルに「つまちゃんにリアルスパチャ 1~500にゃんにゃん」を追加してみる。
これがウケた。ウケまくった。学生中心にウケた。

もしかして食とVtuberって相性抜群なんじゃ?かっしー(ツアーズの同伴者)の言う通りだったー。

で、店がうまく回って、回りすぎて、困った。人手が足りないのである。
幸い、店は儲かってはいた。

そこでバイトを雇う事にした。今はアプリで人を雇う事が出来る。良い時代じゃのう。
条件は「笑顔レベル3以上」の人にした。笑顔って重要だし。
せっかくだから1日のバイト代もちょい高めに。

そしたら早速応募があった。びっくりである。
そして1日働いてもらう事にした。ちなみに画像見た感じ顔がまんまるなおばちゃんである。
当日、その人がやってきた。「タイ〇ーから来ました。よろしくおねがいします」

んー?んんー?声がドラ〇もんだぞ?顔も体形も声もドラ〇もんそっくりである。


藤坂の超直感発動。


藤坂は言った。「あなた、ずっとここで働かない?」
このおばちゃんが後に一貧食堂2号店の店長になることはまた別の話。


と、り、あ、え、ず。


タッチパネルに「このオバちゃんに言わせたいセリフ(録音可) 10にゃんにゃん」追加してみた。
もちろん普通の接客はする。

注文来るかな?来るかな?
オバちゃんの接客を受けたお客さんが一人、また一人帰る。

そっか、まあ、そうだよね。
と思っていたら、、、また来た!?

そして飯も食わずにボイス注文である。15ボイスくらい録音していった。

世はネット時代である。
藤坂はVtuber酒野つまみ現象でそれを知っている。
そしてどこかで確信していた。

動画サイトで、SNSで、出回ると。
必ず。絶対も絶対。

逐一動画サイトチェック。

そしてその時が来た。
ニコ動に動画が上がったのである。

ドラ〇もんらしからぬ汚い言葉使ったセリフの動画であった。面白い。
ここで藤坂本人がでしゃばると良くないとは、かっしー談である。
かっしー曰く自然発生装うのが一番難しいんだとか。

まあタグだけならいっか。「クソえもん」と。ぽち。
これがバズりにバズりまくった。
そして一貧食堂公式アカウントを立ち上げる事になった。タイミングもいいし。

そしてそしてVtuber酒野つまみの配信はネットを通じてレンジャー藩国や友好藩国で流されて人気となった。つまちゃんと言えばー? と聞けば「つまちゃん!」と返ってくるように。まあつまちゃん他にいないしなあ。

3カ月目。

奇妙な連鎖が起こりつつあった。

一貧食堂の商品がネットで人気になり始めたのである。

当然、酒野つまみ商品は売れるとして、藤坂のちょっとアレな商品も買う人が増えたのである。まあカルトなお客さんもいるもんだなあと藤坂は言語障害や醜い容姿ながらもネットで店内の様子だったり藤坂の様子を配信しはじめた。

あれ? 常駐さんが常に5人くらい、、、居る?

パソコン関連は思いっ切り詳しくないのでディスコの喋太郎bot使って遠隔からコミュニケーション取れるようにした。

あ、あれ? 常駐さんが常に10人くらい、、、居んの? マジですか?

ちなみに藤坂はチャンネル登録者とかそんなのはまったく気にしない。そこらへんのメンタルは強いのであった。


ディスコやチャットからは「ふー、居る? 何作ってるの?」の声。


藤坂は多分こういうのを求めていたのであろう。
泣きそうになる顔を上げて、今日も一貧食堂はオープンする。

 

 

 

 

4か月目。

そんなこんなあんなもんな? で、店は藤坂の思惑通り?に儲かってはいた。

藤坂は悔しい。

儲からないはずの商売で儲かっていたからである。

今度こそは儲からない商売がいいなーと考える。


あ、そうだ!僕が前に言ってた(アドカルだっけか)鳥のから揚げを前線で戦ってる兵士さんに送ろうっと。
兵士さんだって毎日が海苔おにぎりや日の丸弁当(というかこの世界にあんの?)じゃ頑張れないだろうし。

それで色々材料を買ってきて試行錯誤する事になった。

作れるものは作れる。でも、から揚げってパリっと感も重要だよなあ。

んー、んー、んーと考えてる内にお腹減ってきたのでコンビニへ。とりあえずおにぎりを3個買って食べた。海苔は今巻かれたようにパリっとしておいしい。、、、あれ?

そうか!鳥本体と衣を別にすればいいんだ!試作ぅ!

というわけで一貧食堂特製戦場食の鳥のから揚げ弁当完成!

ちゃんと携帯性とか弁当が途中で落ちてバラバラにならないかも考えて作ったから、ちょぴっとだけ値段高かったりするけども、戦場でパリッパリのから揚げ弁当食えると思ったら安すぎるんじゃね? と酒野つまみちゃん使って政府に宣伝。

とりあえず100個の注文。あざますあざます!

そして弁当を作り、弁当一つ一つに「あなたこそが、希望」と書いた紙の折り紙付き。この折り紙の鶴は一貧食堂に来たお客さんに暇つぶしとして折ってもらったものだ。藤坂もつまちゃんも暇つぶしで折り紙を折っている。

兵士さん達に弁当を渡し、味どんなかなー? おいしかったらいいなーと帰ってくる兵士さん達を待った。

兵士さんが帰ってきて、話題になった。

折り紙を持っていたおかげで怪我が無く、あるいは軽傷で済んだと。

ん? そういうマジック効果一切無いんですけど? あれ?


そして一貧食堂に兵士さん達到着と共に泣かれた。

政府から感謝され、とりあえず500個の注文と共に前金どーん!

ああー!ぐあー!まただ!まただよ!


藤坂の苦悩は続く。

、、、しあわせもんだなあ(がっくり

 

 


5か月目。

そんなこんなあんなもんな? で、なーんか儲かってしまってしまった。

とりあえずはメニューのテコ入れでもしよっかな。

んー、何がいいかねえ。出来るだけ安くて早く提供できるのがいいかなあ。

とりあえず決まっているのは以下の通り。


茹でブロッコリーのマヨマーマレードソース。某料理研究家のパクリなんだけどうまいうまい。ブロッコリーがマジで無くなる。こんなんブロッコリー茹でといて、あとはソースぶっかけるだけだから採用に決まってんだろ。あ、口調が悪い藤坂全開だった。

次に卵焼きならぬ白身焼き。フライパンに崩した白身広げて焼いて、次に黄身を広げて塩コショウしてハム乗せてケチャップとチーズ乗せて焼いたもの。不器用でもそれなりになんとかなる料理でこれもうまいんすよ。卵焼きも好きだけどこっちも好きだなー。

次にジャンクなの一つ欲しいよねって事で、名称まだ無いけど藤坂の大好物であるゆかり海苔巻きに魚肉ソーセージとマヨ追加したやつ。頭悪い!すんごく頭悪くて大好き!まあこれ藤坂が好きなだけでみんなどうなんじゃろ?一応サブメニューに入れよっと。あ、名称は「ふー魚肉マヨ巻き」でいいやこんなの。

次に、あ、こういう飲食店で餅ってあんまあんま無いよなーと思い当たり。餅追加。味は色々出来るし。保存も効くし安い。正月には雑煮出そうっと。うちの雑煮はちょいシンプル。醤油と白だしと、後は鳥入ってる。

次に、あーこれ店で出すのはどうなのかなあ的な藤坂の大好物である麦茶漬けである。熱々ごはんにかつお節大量に乗せてキンキンに冷たい麦茶をぶっかけて醤油をたらーり(ちょっと多めに入れる)なシロモノ。結果的にぬるい料理?なんだけどこれがねー、たまらなくうまいんですよ。冷や飯でやってもいいんだけど、藤坂としてはこっちである。わさびも入れちゃうと止まらないのね。で、これの良い所は思いっ切り早く提供出来んすよ。ごはんをカッ!と盛り付けて、かつお節ザッ!と乗せて、冷たい麦茶をどばどば入れて、醤油で味付けるだけだもん。非常に藤坂らしい。

次に鳥のから揚げである。塩から揚げというかほんだしから揚げはあるんでバリエーションである。鳥を醤油と砂糖とニンニクで漬け込んで片栗粉まぶしてあげたもの。藤坂はレモンかけない派なのでレモンは別売り。

次に、夜はビール飲み屋だったりするんでビールのおつまみ的なもんをググって、冷凍枝豆のニンニクバター炒めなる料理があったんで即採用!

そんで「カー」と日本酒だけじゃアレなんで虎龍組から情報得てビールカクテルであるシャンディガフとレッドアイとミントビアと、、、とにかくビールカクテル各種導入。
僕もリアル膵臓壊してなければガンガンこういうの飲んでたのになあ。
アイドレス内ではどうなんですかね?膵臓の状態とか反映されてないといいんだけど。

 

こんなところかなー?

あとは、、、ワイングラスに水入れて葉っぱ乗せて「水見式会場」とか適当書いとけばウケるだろ。金かかんねえし。あ、また口調が悪い藤坂である。

 

 


閑話休題、って英語で何だっけ? まあいいや。

 

事務所付きVtuber兼youtuberの酒野つまみは割りに合わないコラボや案件を断りつつ、ふー魚肉マヨ巻きをぱくぱくと食べて、やっぱふーと結婚しようかな? と考えたりしてると藤坂的にはおいしいと思うんですけどどうなんすかね?

 

閑話休題終わり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藤坂は希望になりたかった。


誰かの希望になりたかった。


誰かが悲しんでいる時にずっとそばにいるように。


戦わなくてはならない時もそばにいるように。


そんな思いで一貧食堂をやってきた。


季節はクリスマスである。

 


「野郎ども、行くぞ!!!」

「「「おう!」」」


クリスマス大作戦の始まりである。


この日のために藤坂は準備していた。
塾のような催しで子供たちにクリスマスプレゼント何がいい? と聞きまくり、親に伝え、クリスマスプレゼントを事前に準備し、暇してる奴らをかき集めた。
それをクリスマスに届けに行くのである。
荷物持ちはボランティアで集まった大人たちである。トナカイの格好をしている。
通常サンタは正体を隠さなければならないというか親とかがやってるものだが、レンジャー藩国では藤坂がサンタという事は知れ渡っている。

だから何も怖くは無いのだ。


煙突からではなくドアから堂々と家に入る。
深夜だからか寝ている子供もいるし、ふーサンタが見たくて起きている子供もいる。

「ほい、〇〇くん(ちゃん)プレゼント。良い子にしてた? 、、、そっか。サンタってね本当はいないんだけど、僕がいるから大丈夫だよ」

そんな言葉をかける。夢は壊さない。壊してたまるものか。壊れるならば僕が、藤坂が、何度だって書き換える。

 


そのように生まれ落ちたのだから。

 


子供を抱きしめ

「人間ってね、大切な人を抱きしめるために生まれたんだよ。人間は蟻や蜂と似ているけれど、それと違うのは抱きしめる事だと僕は思うんだ」

頭をなでなでする。

ちなみに藤坂とかっしーは親に抱きしめられた記憶が無い。いじめられたときもそれより辛い時も抱きしめられた事が無いのであった。
ちょっとだけセンチメンタルになる。
雪が降っていた。リアル山形の雪に似ていた。積もるのかな。積もったらつまちゃんと雪だるま作ろう。

そしていつも大好きだよって声をかけて抱きしめよう。

そうやって各家を回っていった。

 

クリスマス大作戦終わり。

 

 

 


クリスマスが終わると大晦日である。

この日の一貧食堂は休業日というか生蕎麦を用意している。ちょっぴり安い値段で蕎麦を提供するのだ。
蕎麦とそばつゆはうまいざる蕎麦の店から有料で提供してもらった。
近所に配る。

「あらー、ふー、ありがとね」
「いやいや一年のシメってこれでしょ?蕎麦とつゆは例のあの店のやつっすからうまいっすよ」
「あ、そうそうお金払わないと」
「いやいやいつもお世話になってるし儲かっているんでちょっとで」
「そう? 悪いわねー。最近行列も出来てるじゃない?」
「おかげさまで」
「正月終わってからまたいくわねー」
「うっす。どもっす」

配り終わって、つまちゃんとホ○ライブカウントダウンを見る。(厳密にはホ○ライブ的なアイドル事務所のアレだが)
つまちゃんも事務所Vtuberで仕事があるらしいのだが10歳なので年明けイベントには参加できない。配信も被りとかなんかで禁止だとか。

藤坂の大好きな曲とVtuberの配信をつまちゃんと見ながら「来年もいい年だといいね」とか話し合う。隣同士。距離は30センチ。

でこちゅーしたいけど我慢だなあと思っていたら、つまちゃんのほうからしてきた。藤坂はドキドキしっぱなしである。

でこちゅー。ほっぺにちゅー。唇に、、、いやいやいや!それはマズいんじゃない!?

「わたしは別にいいのになー」とか言ってるし。
僕ら疑似的だけど親子だよ!?

「へー、パパって呼んだほうがふーは萌えるんだ。変態だなあ(にやり」

ぐあー!ヘルプミー!、、、いや将来的にはそうなるの夢見てるけど10歳だよ!?

「わたしたち、本当に親子なのかな?」

藤坂は連続攻撃を受けて立ち上がれない。

とりあえず蕎麦を煮て食べようっと。0時過ぎたら神社へ。おみくじ何が出るかな?

 

で、正月。つまちゃんはあけおめ配信。「今年もー!あなたの心にどきどきー!? ふぁっきゅん!」
いつもながらギリギリな挨拶だなあと藤坂は明日の営業日に向けて仕込みである。
鳥多めの雑煮スペシャル。つか雑煮しか出してやんねえ。僕の店だ文句あるか。あ、きなこ餅とか納豆餅ずんだ餅とか用意するけど。

「ふー、あけおめー」
「あけおめー」
「何、雑煮?」
「我が家の雑煮なんで是非。あ、安いっすよ。あとは餅いろいろあるんで」
「じゃあ遠慮なく」
「ホントはつき立て用意したかったんすけど、ちょいとめんどいんで」
「あ、わかるー。餅がべとべとになるんだよね」
「そうそう。あと人数どれくらいかわからないんで」

と、会話してたらぞくぞくと。やっぱふーとつまちゃんの顔見なきゃなー、とか言ってる。ありがたい。


正月話はこれで終わり。
あとは、、、なんだろ。それなりに繁盛するんじゃない?

 

(一旦終わり)

 

閑話休題


季節は変わり、バレンタイン。

やっぱりというかつまちゃんに手作りチョコを貰う。えへへ。

これだけでいいやと思ってたら女性のお客さんや郵送でチョコ貰った。大量に。

食いきれねえ!

毎日のおやつにちょっとずつ食べようっと。


閑話休題終わり。

 

 


そんなもんなモナカあんこ(?)で、今日もレンジャー藩国の近所の人に「ちっす」「あ、ふー!ウチの野菜持ってかない?」「マジすか」「茄子あるから持ってってよー売れないやつ」と会話しつつ。

一年くらい店をやってて、お客さんの層が微妙に変化したりした。子連れのお客さんが多いのである。なんか藤坂に会わせたりする人もいるくらい。、、、なんで?

しょうがないんで塾みたいな催しというか名付けるならば「藤坂に教えようの会」が実施された。重要なのが「藤坂が教える」ではなく「藤坂に教える」である。子供のお客さんが藤坂捕まえて「これはね!こうで!こうなんだよ!」「えー、わかるんだけれど君より頭良くないからもうちょっとかみ砕いてくれる?」の会とも言える。

これが子供に大ウケ。「ふーはしょうがないなあ!」が子供の間でキーワード化した。言っとくけれど藤坂はサンタやってるからな?、、、あれ? サンタやってるからなのかな?

そんで暇な人もいるもんで、このやり取りを文章起こししてwikiに載せたりする人もいた、、、と、思ってたらレンジャー藩国の偉い人が「本にしてまとめませんか?」の事。

「、、、はひ?、、、あの、僕、バカっすよ?」
「それがいいんです」
「日本語とかめっちゃ怪しいっすよ? 日本語できないし」
「それがいいんです」
「、、、やらしい話、印税って出ますかね? 生活あるんで」
「(さらさらさら、ピッと紙に書く)まあざっと計算してこれくらいは」

元が元というか本になるとは思っていなくて、更に印税とかなんじゃらほいとかの勢いだった藤坂は、、、えっ? と、一旦ドン引きして、すぐに印税をググって印税計算式なサイト見つけて一度計算してみたが、なんだかそれよりも額がはるかに(そう。はるかに!)多い。どゆこと?

「目指せベストセラー、です」

なんだかうまい話すぎるんでディスコの仲間とかに助け求めたら「これで俺らも一蓮托生よなあ!」ひー!どういうことだってばよ!?

聞けばwikiにやりとり載せたのも本出版の話も仲間内で仕組まれたっぽい、、、裏切りか? 裏切りなのか?

当然、分け前だよなあ。と覚悟してたらそんな話ではなく早く2号店作れとの事。みんな、自分の近くに一貧食堂無いのをぐぎぎと思ってたらしい。あ、そか。

じゃあ印税ぽーんと入ったら考えるわーと仲間に返事をしつつ、場所を探す。こういうところ夢見がちなバカな男ですよねー。わかってる。わかってるんだけど、男ってそういう生き物だったりしますよ?

この2号店の場所というか物件の話は仲間と何日話し合っただろうかねえ。最終的にはレンジャー藩国の中心、、、からちょっと田舎の方に2号店を出すことにした。駐車場ちょっと広いのが良い。

というか、レンジャー藩国の中心話題が「一貧食堂2号店候補地」なの、どうかと思うんですけどー? 一部では「おいでませ藤坂サンタ」とかね、そんなんしなくていいっちゅーねん。思いがヘビーなの(この場合は違うかもだけど)あんま好きじゃないんですよ。

で、早速。タイ○ーから呼んで専属パートになってくれてたクソえもんオバサン(失礼だけどもうこの呼び名で通ってる)に打診。話は回っていたのでクソえもんは快諾。正社員なのが嬉しいらしい。そりゃそうか。

 


2号店の売りかー。茄子の薬味醤油漬け大量に作って振る舞うかなあ。

あ、そういえば藤坂はチャーハン作れないんですよ。いや、作れることは作れるんだけど美味しくできない。レシピ通りやってるんだけど、なんかイマイチなんだよなー。

というわけでクソえもんに相談したんだけど、クソえもんもいま一つ。2人で煙草すぱー。藤坂とクソえもんはヤニカスであった。

しょうがないのでチャーハンうまく作れる人をタイ○ーじゃアレか。一貧食堂の前にでーん!と張り紙したら即ネットに出回り応募殺到とか世の中間違ってんじゃないのん?

 

そ、こ、で。


祭り好きな藤坂は考えた。

 

 

 

天下一チャーハン武道会開催!(ででーん!(元ネタはドラゴン○ールってわかるよなあ。

 

 


勝利条件は以下の通り。
早い!安い!美味しい!この3点である。高そうな食材とかもちろんNGである。当たり前だっての。高級素材使った料理とかは他でやれよ。


で、気になる勝負の結果、何だかよくわからないが髪の毛をキラキラしたゴム?で結わえたおねーちゃんが勝利!

 

「ここで働かせてください!ここで働きたいんです!」

 

あ、あれー!?どっかで聞いたぞそのセリフ!? ぐあー!まいったなあ!というわけで一貧食堂の仲間が増えたよやったねた(これ以上はいけない

ところでこのチャーハン本当にうめえなあ。
ん? ここでトンカツとか焼きそばとか餡かけソバとか乗っけたらどうなるんじゃろ?

というわけで、何故か名字を名乗らないセンちゃん(やっぱセンちゃんだった)と試作してみたら、なんだこれ!? 悪魔の食べ物錬成しちゃったよ!箸が止まらん!

名称は「とんチャ」と「ソバチャ」と「あんチャ」でいいか!(このへんのネーミングセンス持ってないというか言いやすいほうがいいよね的考え

カレー粉使ったカレーチャーハンも考えたんだけど藤坂は好きじゃないんですよ。こればっかりは仕方が無い。カレーはカレーで食いたい。

ということで2号店のウリ完成!

 

そんなこんなでもなかもんじゃ焼き(なんだこれ)

急ピッチで作られる2号店工事の合間に。ウォーターオーブン購入!今のオーブンってこうなってるのなー。へー。

とりあえず鯵のみりん干しとか鮭とかテキトーに焼いて食ってみた。

 


、、、嘘だろ? は?

 


美味しい。なんで? これだけで店開けるレベルじゃないのん?

藤坂は即断即決の男でもあるんで、とりあえず手頃に出来る焼き魚を全種類揃えた。まいった。どれも普通に焼いたのとは違う。
お客さんにも出してみたら、あれ? 「カー」じゃなく日本酒持ってこいだって? ちょっとだけならいいけれど。絡み酒や飲酒運転絶対ダメな? と約束して。

居酒屋一貧食堂、爆誕である。(いや、既にやっていたんだけど


これがまさかグレート千ちゃん召喚の儀式だとは誰も思わなかったべさー。ホントマジデ=ナンナン(偉人再び。ツアーズで使ってた冗談)

 

 

 

 


閑話休題


そんな頃、酒野つまみは視聴者を捕まえて遊んでいた。

「へー、こういうロリっぽいのが好きなんだー。キモッ」

なんだかわからんけど藤坂の心臓がとにかく痛い!痛いよつまちゃん!

「まあこれからわたしことつまちゃんはあ、ふーにかわいがってもらいますけどぉ?」

アンチ大量発生するだろうなあと覚悟してたら、あれ? みんな喜んでる? どゆこと?

「みんなふーがうらやましいでしょー? でもわたしの、だ、か、ら。みんなも好きな人作ると良いよー? 子供沢山つくっちゃえ♪」

う、うーん? いいのか? まあ藤坂もつまちゃんにこうやって出会えたわけだし、人生ってわからん。
でもさー大人をからかうもんじゃないと思うんだよなあとちょっと言ったら

「ちな、わたし両親殺されてるしー」

何も言えねえ!すみませんでしたあ!、、、ん? そのロジック便利だからって良く使ってない? 気のせい?

 

閑話休題終わり。

 

 

 

 

 

 

月日は過ぎる。


2号店、工事完了。早く作ってねとお願いしたら本当に早く出来るもんだなあ。お金ちょっと飛んだけど。
内装は1号店と同じようにしてある。藤坂がちょいとレトロ好きというかリフォームでピカピカなのちょっと食欲わかないよね。わかる?
早速、新築の店を料理の匂いで汚す。人間の嗅覚って大事というかうまそうな匂いってあると思うんですよ。

オープン日をちゃっちゃと決める。
なんかテレビ局が取材に来たいとかアポあったけど断った。こちとら地元でやってんだ!
つかですね簡単にテレビとか出ちゃいけないと思うんですよとレンジャー藩国の「オモウメえ店」を見て思う。
「オモウメえ店」見て遠くから来て近所の人があんま来なくなるってのがなー。ちょい嫌。
それに一貧食堂は貧乏な人のためにあるし。
とか一人でうんうん考えてたらその「オモウメえ店」のDが来ちゃった!花が置いてある店とかで!確かにあった。ちなみに薔薇を飾ってある。
しゃくれタラコで言語障害で料理の技術は無いので丁重に正直に断る。が、そのDは来るのであった。
本当に困ったので、急遽のバイトとして雇う事にした。3食賄い寝床風呂付き。

藤坂としては微妙である。オモウ○い店に憧れて店始めて、「オモウメえ店」が来た。うーん。

ま、いっか☆
1カ月もすりゃ僕の人となりもわかるだろうし。
なぜ一貧食堂やってるのかとかの理由を不器用ながらDに話したりした。

そんで1カ月。取材終わりの日。

人との別れで涙って本当にあるんすね。知らなかった。

「取れ高あった?」
「めちゃありました。放送日決まったらお知らせしますね」
「見ねえよ。ブサイクで言葉もあやふやだもん」
「カッコ良かったっすよ」
「だから見ねえよ!さっさと帰れ!(ぐすん」

で、放送日。藤坂は本当に恥ずかしかったのでつまちゃんだけが見た。笑ってる。ならまあいいんだけど。
まあ放送したからってなんだ。僕は何にも変わらないぞと仕込みと弁当を仕上げる。


翌日、テレビの恐ろしさを藤坂は知る事になる。

朝起きたら大行列であった。えー!?
その日は流石にどうしようもなかったので先着のお客さんから。
次の日は整理券を配った。それしか対処できなかった。まあ数日すりゃ落ち着くだろうなーと思ったら落ち着かないのである。
どうしたもんだろ、と藤坂は考え、近所限定デーを設ける事とした。ご近所の人を優先的に招待したのである。
そしたらご近所大盛況。やっぱこれだよなー。近所の子供たちも来たし。

良かった良かった。これにてテレビ狂騒曲終わり。

 

 

ところで藤坂はカップラーメン好きで店に大量のカップラーメンをストックしてドラッグストア並みの値段&お湯を提供している。
それだけじゃアレだろうと角煮の薄切りとナルトとメンマをセットで。
これがウケている。まあ安いしね。藤坂は豚骨と味噌が好き。

そんなこんなで何だか知らないがカップラーメンの会社の人が来るのである。マーケティングとか言うの?

「新商品のこれ試してくださいよ。具無しでスープで勝負してるんですよ」
「ちょっと目を引くけど売り上げそんなに無いんじゃないかなあ」
「ラードが決め手なんですよ」
「どれどれ」

と、まあこんな感じ。普通に市場調査するよりヒット率が高いらしい。そんなもんなの?

「キャッチコピーは藤坂の太鼓判付き」

げふー!なんだそれ!許可出さないぞそんなの!

「かわりにオリジナルラーメンでも出しませんか?」
「山頭○ラブって知っててそれ言いますか」
「はて、何のことやら?」

あ、あれ? もしかしてこの世界に山頭○な、豚骨に小梅付いてるカップラーメン無いの?
そんなの世界の損失じゃんか!作る!

とは言っても具に小梅追加した豚骨ラーメンなのであった。チャーシュー?そんなのは飾り、、、まあ必要か。

てなわけで「一貧豚骨ラーメン」できあがり!客ウケも良い!、、、もしかしてまた例のごとく儲かっちゃう、んだよなあ。はあ。

3号店考えまあす。がくり。


バリエーションは小梅豚骨味とバターコーン味噌だよなあ。あるいは辛みそ後入れとか。醤油は勝てる気がしないんで置いといて。塩は苦手。ゆず塩とかでも苦手(カップ麺に限る。うまい塩は本当にうまいらしいっすね)

一貧食堂の取り分とカップラーメン会社の取り分は通常より少な目でとにかく安く売る事にした。
その結果大ウケであった。
つかですね、カップラーメンに300円とか出せないんですよ。まあコンビニの新ラーメンは一応どんなもんか試すけど(そして山頭○に戻る)


2年が過ぎつつあった。

 

カップラーメン騒動でまた儲かってしまったので3号店の構想を練る。

1号店と2号店に無いものかあ。何だろ。
藤坂は不器用なので凝ったものが作れない。だからちょっと凝ったもの作れたらなあ。
庶民的なやーつー。

あ、手作り餃子良いんじゃね?
皮も餡も手作りなやつ。

というわけで餃子作れるやつ募集してみたら、やっぱり1日で応募殺到。
どんだけうまくて安い餃子作れるのか例によって天下一餃子武道会で決める。

そしたら若いあんちゃんが優勝。料理の道に進もうと決意しているとの事。ちょうどいいや。
てかなんで漫画のキャラ的な人が来るんですかね?

水餃子と焼き餃子を作ってもらう。
皮が出来立ての餃子ってうまいんすね。知らなかったわー。もちもちパリパリしてんの。
餃子って酢醤油ラー油で食べるもんだと思ってたらカラシ醤油とか豆板醤でもいけるのな。初めて知った。

というわけで餃子専門店でもいっかな。
焼売も作れるって事なんで作ってもらう。デカい焼売大好き。

3号店のウリ完成。物件探そうと思ってたら潰れたコンビニのテナントあったんでそこでいいか。
内装工事だけなんで早く出来るだろうし。

 

 

 

えーっと脇道に逸れる閑話休題って何て言うの?

一貧食堂は月に3回休んでいる。
それで何をしているかというと、つまちゃん連れて小学校に行くのであった。というか名誉教師?とかで呼ばれている。
何をするのかというと小学生に向けての講義みたいなものだ。
講義内容は「お父さんお母さんが死んだら」で、小学生向けの料理教室や世界が世界なので戦争になったらの訓練である。
これがやたらと小学生のウケが良い。
学校不登校の子供も来るくらいだってか僕がいるからなのかな? 妙に僕に懐くんですよ。
やっぱ過去いじめられたってわかるのかなあ? 子供って侮れない。


この前は小学生でも作れる料理教室であり、今日はちょっと大変だけど塹壕掘りである。
冊子はかっしーが用意してくれた。幼稚園児向けと小学生向きの冊子。さすがボンクラ参謀である。
内容は「お母さんお父さんと一緒に行動せよ」「危険なら伏せるか逃げろ」とか単純なもので小学生にもわかりやすい。
今日は子供たちと塹壕を掘って、芋煮を作る。火起こしもやる。
デジタル社会だからこそこういうなんて言うんだろ?生で生きる術って必要だと思うんですよ。

こんなんやってたら戦争に強い小学生たちが誕生してしまった。
自作料理も戦争に対する準備も完璧な小学生エリートである。
ナイフの使い方もばっちり。

まあこんなんも良いよね。

閑話休題終わり。

 


まだそんなに月日はたっていないというのに店は回り金が有り余っている。どうすべ。次の手を打たなければ。
小学生エリート誕生したことだし、一般市民用ウォードレスとかどうかな。
戦闘には参加しないんだけど塹壕掘りとか防御とか逃げるのに良いかなーと思う。

というわけで資金持って政府に相談。
そしたら盲点突かれたように納得してくれた。防御用ウォードレスとか子供用ウォードレスって無かったの事。へー、そうなんだ。
つかコストと効果に見合わないとかで却下してたんだって。もったいなくない?
資金は政府と折半というかそれより多めに渡す。
というわけでちょっ早で試作品を作ってもらう。

藤坂も着てみる。あ、体軽いしちょっと重いものでも軽々。逃げるのもスピードが出る。
戦闘用で無いのでありあわせの材料で安く大量生産できるとの事。
一応水に溺れた時に浮くようにも設計。

2カ月でできるそうなんで完成を待つかな。

これがにゃんにゃん共和国の一般市民用ウォードレスとして普及するとは藤坂は全く思っていなかった。
というか災害用ウォードレスってもうウォードレスじゃないよねそれ的な感じで。


でも藤坂は知っているのだ。東日本大震災を。山形で受けたあの地震を。
いつか来る災害。だからこそ備えなくてはならない。

戦争とかじゃなくても人は死ぬってわかってるから。と、金かけて一貧食堂の耐震性と発電機確保。これで良し。

そういや地震で停電になった時、コンビニに人集まったらしいっすね。電気というか明かりがあるとかで。
そんなんになればいいなあ。


3年目。ツアーズでプア社会人のラッキー人とか名乗ってたけど本当にラッキー巡って来るとは思わず。

あいも変わらずサンタとかやったりして。
一貧食堂はサンタがやってる店として定着しつつあった。

 

そんなこんなで江戸川コナ○ってもうダジャレになってきました。

まあこのまま行くと4号店の流れだし、4号店のウリ何にしよう?
正直ネタ切れであった。蕎麦はもちろん専門店だし、うどんも敵わない。
レンジャー藩国向けにちょっと甘くしたお稲荷さんでもやる、、、のはコストかからないから全店だし。

なーんかネタないかなーとリアル山形でオモウ○い店見てたらカレー回だった。


カッ!(芝村さんのパクリです。すみません)


もしかしてあのカレーチェーン店超えるカレーとナン作ったら売れる?カレーチェーンにはナン無いし。
でもなー。本物のカレー(まあ日本人好みの)って食べた事ないしなー。

こうなったらアレしかないよね!天下一カレー武道会!募集!開催!

例によってネットで出回り(なんか今回からニコ動がスポンサーになって生中継)、何だかあれ? あなた日本人? な人も集まったぞ?

今回の勝利条件。美味しいカレーとそれに合うナン。以上!とか付けたら諦める人続出。
あ、そか。ナンに馴染みが無いからか。
カレーはもう安いの出してるしなあ。ナンが欲しいのよナンが。

というわけで結構な数絞られて、本当にあなた日本人なの? 的な人が優勝。
まあ僕は日本語しか喋れなくて(しかも怪しい)日本語通じて仕事熱心で笑顔ステキでカレーとナンが美味しいなら誰でもいいっすけど。
田中翼くんも日本を思う気持ちがあれば日本人でいいんじゃないの? みたいな事言ってたし。
んー、というかこれから混血の時代くるよなあって思うんですよ。どうなんですかね?

バリエーションは5種類。十分ウリになるってかニコ動の視聴者がマジ食いてえって言ってる!早く4号店作らないと!

そんな感じで店舗を例のあの国にちょっと寄せてみた。雑貨とかね。で、店舗の看板もちょい弄った。


「カレー貧食堂」ダジャレ好きなんですよ。はい。通称カレ貧。


で、ナマステインドさん(この呼び名で定着)にもしかしてタンドリーチキン作れる? と聞いたら作れるってさ。いいね!食ったこと無いんですよ。
カレーセット安くしたいなー。例えばリアルだと700円払って腹が超満腹以上になるくらいのボリュームで。

4号店の場所は思い切ってレンジャー藩国のど真ん中にしてみた。
絶対にお客さん来るし。一等地で回せるだけの資金はあるというか逆に使ってみたい。
で、そこだと本当に貧乏な人って来ないと思うんですよ。そこも読んでいる。だからリアル700円定食基準ではある。
もちろん安い人気メニューは売るけど、それより本物のカレー食おうという気持ちが勝つだろ。うまいし。

幸いテナントは見つかったので内装工事のみ。
現場の人に一貧から揚げ弁当やら差し入れしたらやる気出して頑張ってくれた。うむうむ。

4号店完成!オープン日ちゃっちゃと決める。

 

 


閑話休題

ところで藤坂は思う。
おいしいものは当然おいしい。そしておいしいものを「おいしく食べる」って幸せなんじゃないのか。
考えてみるとおいしく食べるには環境がいる。
人間が欲しいものって結局は幸せで、例えば自由な時間があっても、力があっても、お金があっても、何でも持っていても幸せから遠い事がある。
、、、という文章をネットで見て超納得している。
一貧食堂で食べて幸せになってくれればなあ。
そういう気持ちで一貧食堂やってるし。

あとお金って持ってるより使った方が幸せってどこかで読んだけど本当なのかな。つかいまくりたい。


閑話休題終わり。

 

 

春も終わり、ちょっと暑くなってきた。夏の到来である。

夏限定メニューでも考えるかな。何が良いんじゃろ? と、山形の郷土料理である「だし」と冷たい味噌汁を食べた。

 

あー!忘れてた!これだよ!だしと冷たい味噌汁じゃん!


早速材料買ってきて作って振る舞う。
というか行列作って待ってるお客さんに冷たい味噌汁を安価で。子供は無料。

これが超大ウケである。
行列中に食えるとは思わなかったとかで。

ウチの味噌は特別においしいからなあ。
具なんてキュウリとミョウガだけ。お手軽ぅ!簡単!
冷たい味噌汁はですね、実は氷なんですよ。本当にキンキンに冷やすのがポイント。

つか今日は特に暑いな?
各地で熱中症多発なんだが、なんでか一貧食堂回りでは発生してない。謎すぎ。
ってもう答え出てるよね☆ そう、答えは塩分補給!(藤坂はこういう計算だけはなんとなくできるのだ!
そりゃ小学生エリートいてスポドリ組織的に配って冷たい味噌汁売ってれば熱中症になんねえべさー。ね?

 


ところで藤坂はピルク星人&シリアル星人であり牛乳大好きっ子である。
元はかっしーのおすすめである。
この頃リアルでは乳牛処分騒動で乳牛が足りなくなり牛乳が値上がりしたりしている。
どうして日本政府って何も考えないんだろう。命って大切なのに。


というわけで一貧食堂でも牛乳とかピルクとか朝食でシリアルとか安価で出している。

出し続けた結果どうなったかというと一貧食堂の知名度もあり牛乳大ムーブメントが発生した。

保育園幼稚園小学校中学校高校大学では牛乳の取り合い奪い合いが起こり(まあおかわり用意してるが)
スーパーやドラッグストアでは色んなブランドの牛乳がずらり。
会社では仕事前に牛乳を飲むのが恒例となり、
藤坂はバカなので牛乳の効果は本当に良くはわからないのだが、
結果、レンジャー藩国民の精神は安定し、夜はぐっすり眠れて、骨はがっちりしたのである。

まあ藤坂は牛乳が大好きなだけなので、そんな効果はどうでも良く、とにかく牛乳を飲めとすすめるだけであった。

だが、中には牛乳が体質的にダメな人がいる。
なんでじゃろとググったら乳糖がどうたらこうたら。よくわからないが、そういう人のために動くのが藤坂である。
開発!と思ったらそういう人のための牛乳売ってんのね。へー。
じゃあ広めようっと。そういう牛乳って値段ちょい高かったりするだろうから安価で出回るように。
そうしてたら牛乳が飲めなくて泣いてた子にめっちゃ感謝された。みんなと同じく飲めるって。うんうん。

乳牛業者も安定して収入を得る事となった。

 

 


これまで藤坂がやってきたこと。

それは食の安定化である。

レンジャー藩国では一貧食堂に行けば何か食えるとみんな安心している。

つまり、衣食住の食が満たされた。

そして藤坂はサンタであり、子供の誕生を我が事のように祝う。

しかもレンジャー藩国は小学生エリートの働きで毎日のように戦争への備えというか危機感を持っている。


この結果、何が起きるか藤坂も予想してなかったが、かっしーが予測を立てた。

 

ベビーブームが起こると。

 

赤ちゃんに関しては専門外なので誰かに頼むとして(笑 頑張って!レンジャー藩国のママさんと産婦人科さん

次は赤ちゃん食というか離乳食かなあ? あと妊娠中に食べられる食事とかどうだろ。
どうせなら妊娠中もおいしいもの食べたいよね。妊娠中の痛さやつわりの辛さはわからないので、せめて。

というわけで産婦人科の料理担当達とミーティング。
藤坂の事は知れ渡っているので大歓迎だった。
藤坂は男の料理しか作れないので味見役。あ、こんなメニューあったんすねと目から鱗ぽろぽろ。うまい。
やっぱ料理ができる女性には敵わないなあとしみじみ。
お金なら出すよーと約束して。これでええやろ。


そんな感じで藤坂は今日も奮闘する。

ん? あれ? 最初の最初はそんなつもりなかったんだけどなあ。


(ここで一応ラスト)

 

藤坂はバカであり、バカをやっていた。

そしたら何だかしらないがバカが集まってきたのである。類は友を呼ぶである。

つまり儲けとかあんま気にしないバカの飲食店(しかもうまい店)とかが作られ始めたのである。


藤坂としては仲間が出来たようで嬉しい。


店の前で踊りまくるお好み焼き屋さんとか、超でっかいエビフライ屋(タルタルがうまい)さんとか。


レンジャー藩国の食事情が変わりつつあった。
外食費?が大幅に増えた(この言い方で合ってるか不安)のである。飲食店の経済が回る。

本当にどかんどかんと飲食店が増えつつあった。
というか変な競争原理が働いて、マズくて量も少なくて高い、言っちゃえば普通の飲食店はやっていけなくてお客さんがどんどん減っていった。
藤坂はちょっと意地悪なのでこう思う。当たり前だろ、と。なに胡坐かいてたの?
生き残るために努力もしないお店って僕はあんま好きじゃないなー。


よーし、負けないぞ!と気持ちを新たにして。


と思っていたらやっぱりバカの一人が藤坂の元にやってきて一貧食堂の隣で焼き鳥屋やりたいという。
焼き鳥かあ。
藤坂は焼き鳥好きなので快諾。藤坂は親鳥の皮の焼き鳥が好きなんですよ。もちろん国産鳥。歯ごたえあってうまい。
突貫工事で屋台を設置。売ることにした。
やっぱ焼き鳥の匂いっていいっすよねー。焼けた醤油と鳥の香ばしい香り。
ついでに焼きそばとかどんどん焼きお好み焼きみたいなやつを箸に巻き付けたやつ)でも売ろうかな?もちろん玉こんにゃくも。

てかもう祭りの屋台じゃん!こういうの大好き。毎日が祭りなら良いよね。
藤坂はお祭りは好きなんだけど、リアルお祭りは人に酔うんで行かない派なんですよ。でもアイドレスなら大丈夫だよね。
というわけでバカ集めて近くのちょっとでっかい神社で月一回の祭りやることにした。
ネームバリューって恐ろしいもんで一貧食堂主催の祭りの屋台募集やったら応募殺到。

祭りといえばハズレくじとか型抜きとかで子供に社会の厳しさ教える場でもあるよね。僕もそうだったもん。

そんなわけでお祭り決行!
とりあえず神社なので祭前にお参りしたらなーんか神様の声が聞こえて来た。祭が嬉しいとか。気のせいかもしれないけど。

祭の日、子供たちのキャッキャする声が聞こえてきて大満足。

 

そんなんやってたらレンジャー藩国である風潮が広まりつつあった。

「ふーサンタに金回したら何かいい感じに使ってくれるんじゃね?」というものである。

、、、えー?好き勝手使ってるんだけどなあ。まあ良いや。

その頃一貧食堂では新メニュー考えていた。
なんか庶民的で日本にはあんま無いやつがいいなー、とネットを探っていたら外国でHibatiなる、説明すると焼きそばと牛丼(焼き飯も入ってるぽい?)の間みたいなやつ(鉄板焼きの亜種なのかなあ?よくわからない)が人気なんだとか。ちょいと作ってみたらうまい。アメリカジャパニーズ料理。採用っと。

 

ここで藤阪は考える。
ベビーブーム来るんなら幼稚園やら小学校今のままでは足りなくなるだろうなあ、と。

とりあえず幼稚園(保育園)作ってみっかな、と考えるのが藤阪の本当にバカなところである。

さっそく工事開始!保育士の給料高くしたら人員が集まってきた。保育士大変ですしね。

まあ子供なんて浜田広介の童話とキング◯ージャー見せれば勝手に成長すんだろ。
給食はもちろんおいしく。給食といえば揚げパンだろ?それにカレーと鳥の唐揚げ。デザートにフルーツポンチ。任せろ!

幼稚園(保育園)といえばお受験戦争なんだけど藤坂はそういうの大っ嫌い。
いや定員オーバーで子供さん制限しなきゃならんのはわかるんだけど。
親の所得や教育の出来で入れるかどうか決まるというのがどうにも気に食わないのだ。
例えば僕の両親が金持っていても僕が不出来(実際に不出来だった)なら入れないって事でしょ?
教育ってそんなんだったかなあ?と思うのであった。

というか定員オーバーって保育士の先生足りないからだと思うんでそこは考えよう。

うん?子供といえば児相もあるよね。親の都合で親と一緒に暮らせないっていう。
藤坂は食の面しか支援(まあ金持ってるんで金の支援もできるが)出来ないのでうまい飯食わせてやろうっと。
おいしいもんさえ食べてれば非行に走る子供も少なくなるんじゃないかなーと思ったりする。
そんな甘くないかもしれないけど。
でもそれで救われる子供もいるかもしれないと思うとね。

 


ここで閑話休題というかなんというか。

 

なんだか脱線してばかりだなあ。
藤坂自身も頭が回らなくなってきたぞっと。


最初に飲食店やるって決めて実行してから、こんな考える事増えるなんて思わなかった。
で、全部が繋がってるだなんて物事って深いなあ。


んでんで、藤坂はリアルでオモウ○い店の最新エピソードを見て「本当の損は、やりたいことがやれんこと」という名言に震えた。
本当にそうだと思う。


あれあれ?閑話休題でも脱線しちゃってる?


閑話休題終わり。

 

一貧食堂の休業日はもちろん小学校へ。
何度も行って講義みたいな事をやり、小学生エリートも誕生した。

その小学校での一幕。
とある小学生が藤坂にこう聞いた。

「天国にも一貧食堂ってあるのかな?」

藤坂は大まじめに答える。

「まだ無いけど、場所の確保だけはしたいね。作る事は確定」

小学生がまた聞く。

「じゃあ地獄にも一貧食堂作るの?」

藤坂はまたも大まじめに答えた。

「飢えてる人大勢いるだろうから食わせてやりたいね」

そしたら小学生は納得した様子で「そっかあ」と呟き「あのね、会ってほしい子がいるんだ」と。

言われるままにつまちゃんとその子についていったら何故か病院の病室。今にも死んでしまいそうな顔色悪そうな子がその病室で寝ていた。
どう言えば伝わるのだろう。ガラス越しの隔離病室と言ったらいいのだろうか?

子供がスピーカーで「こーちゃん、こーちゃん、ほら、ふーサンタだよ」と呼びかける。
そしたら、こーちゃん、と呼ばれた子はこっちに振り向いた。顔には呼吸器。

そこにお医者さんと思われる男性が藤坂のとなりに来て「今週中にはもう、この子は、、、」とうつむく。
親御さんもいつの間にか近くに居て悲しそうな顔をしている。

藤坂は全てを察し、そして言った。

「僕もそう遠くない近い内にあの世に行くからさ、一貧食堂天国店と地獄店の場所取り頼むね☆ 君は一貧食堂の正社員だから☆ 君は、そうだね、こーサンタだ!」

笑顔で明るく言った。明るく言わなければならなかった。
みんな悲しそうな顔をするから。

僕だけは、藤坂だけは。
そう一人で思ってたら、つまちゃんがスマホを取り出し緊急ゲリラ配信。


「あなたのこころにー!? どきどきふぁっきゅん!! たった今!二代目ふーサンタこと、こーサンタ爆誕☆ 一貧食堂の天国店あーんど地獄店、とにかくあの世店の店長代理だよー☆」


コ ノ ヤ ロ ウ (ヤロウではないけれど 笑)


この日、一つのおとぎ話みたいなものが生まれ、広まった。
それは「もしも死んでしまっても、あの世にも一貧食堂があるからちょっとは怖くない」というものだ。

よく、あの世でさ、死んでしまったあの人に会えるとかあるでしょ?それの一貧食堂版。

自分でこうやって「一貧食堂繁盛記」みたいなの書いてて思うんだけど。いい話だなって思うのだ。どう?
あの世でもいっぱい食わなきゃ生まれ変わるって事はできないわけで、、、って、あれ?
あの世での食事事情ってどうなってんの?店方式?それとも給食とかかな?
つか地獄みたいな場所だったとして、食えるもの確保して調理しなきゃだよなあ。

いっけね、死ぬまで考え続けなきゃいけない事できちった☆
まあ、良い事だとしとこう。